Posted at April 15, 2015
本書は、Web制作者が情報源として利用しているSmashing Magazineで公開された書籍「Apps For All - Coding Accessible Web Applications」の日本語訳版です。
WAI-ARIAとは、HTMLドキュメントに詳細な情報を付加する仕様で、W3Cが2014年に1.0を勧告しています。今後アメリカでの急速な普及が進むにつれ、日本でも「HTML、CSS、JavaScriptなどフロントエンド技術を実装するエンジニアやデザイナーにとって学ぶべきこと」となっていくことが予想されますが、日本語による情報が乏しいのが現状です。そのような状況を鑑み、「デザイニングWebアクセシビリティ」の著者の2人が翻訳を監修してお届けすることになりました。
1章: すべての人のために
アクセシブルとは何か? Web とは何か? そもそものWeb の思想と担保されるべきアクセシビリティとはどういうことなのかについて、本書籍のねらいを交えて解説します。
2章: ボタンのすべて
もっとも頻出するコントロールである「ボタン」を題材に、「ロール(役割の定義)」「ステート(状態を伝える)」「プロパティ(情報を提供する)」というWAI-ARIAの基本を解説します。
3章: WAI-ARIAの進む道
WAI-ARIA の全体像について。HTML5 の既存の要素のマークアップにパッチを当てるように記述することで、支援技術向けにもマークアップを拡張できるという基本思想とルールを解説します。
4章: 飛んでいこう
ページ内の移動やナビゲーションについて。ページ内に目印をつけて自由に移動することを可能にする「ランドマークロール」を中心に「ロール」を解説します。
5章: いないいないばあ
JavaScript を用いて、「いないいないばあ」と出たり隠れたりするメニューやタブなどの「ステート」について。フォームや各種メニュータイプ別にコードを交えて解説します。
6章: 生きてる! 生きてる!
フランケンシュタインの名セリフ「It's Alive! - 生きてる、生きてる! 」じゃないですが、ユーザーとコンテンツの対話に欠かせない「ライブリージョン」や「ダイアログ」の実装を解説します。
グラフィックデザイナーさん、エディトリアルデザイナーさん、Webデザイナーさんにお勧めの一冊です。